地図を作る仕事をしていても、
外洋の海図に関わる業務は
少なく、近海の海底にも縁が
なかった。
東京の仕事場には、関連会社の
カレンダーが幾つか貼ってある。
また仕事柄カレンダーは世界
地図が多く、その１つが世界中の
海溝や海陵や海山を詳細に
記載してて、この頃よく世界中の
海底の状況を調べて楽しんでた。
へぇー襟裳岬沖から房総半島沖
までが日本海溝かぁ、そんで
襟裳岬から北東に伸びるのが
千島海溝で房総半島から南に
伸びるのが小笠原海溝、更には
それぞれの先にアリューシャン
海溝やマリアナ海溝があって、
沖縄には琉球海溝かぁ～、
な感じで。
ところがふと、なんか海溝って
日本の近くばっかだなぁ、と気付く。
改めて見るとインド洋や大西洋には
あまりない、また日本海溝はずい
ぶんと近いなぁ・・房総半島の沖合い
１００ｋｍほど？車で約１時間で深さ
８千ｍかぁ・・８０００ｍ？ヒマラヤ
並じゃん！
ユーラシアプレートと太平洋
プレートの境となる日本の太平洋
側には世界最大級の海溝があり、
その深さは７千ｍ～１万ｍで全長
は約１万２千kmほど、これは地球
の円周の４分の１より長く、まるで
野球ボールの縫い目。
地球上にこれほど海溝が混み
いった箇所は他になく、日本は
世界最大の海溝大国、さっす
がぁ～島国。
もし海水が全部なくなって、この
海溝が実際に見れたら、落差
８千ｍ級の断崖が何千ｋｍも
続く雄大な地形が確認できる・・
すんげぇー。
でもそんな場所の近くに幾つも
原子炉を作ちゃって、その一部が
災害で崩壊。想定外らしいけど
８千ｍの崖の上だから全部壊れ
てもちっとも不思議ではない。
日本海溝の北端や南端の折れ曲
がった場所にも将来予測される
物騒な話は多い、想定外なんて
言えるのも今回だけだろうなぁ～。
などと、地図屋というのは仕事の
合間の一服休みにとんでもない
妄想を広げてたり・・しております。
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